・FXで借金をしない方法が知りたい!
・FXで何で借金してしまうの?
今回の記事はこのような要望や疑問を解決します。
読むと得られる具体的なベネフィット
- FXで絶対に借金をしない方法を知ることが出来る
- FXで借金をしてしまう状況を学ぶことが出来る
- FXで借金を負ってしまった場合の対処法を知ることが出来る
興味があれば
FXで借金しない方法 3ステップ
下記の3ステップを実践して頂ければ、FXの借金リスクを0にして、大きな損失を事前に防ぐことができるようになります。
3ステップは下記のとおり、順序だてて解説します。
- 適正ロットを決める
- 注文方法を工夫する
- ゼロカットサービスを使う
これから解説する内容でFXの借金を防ぐことが出来ます。
ただし「負けが込んで熱くなってしまい借金に走る」ような行動までは防ぐことはできません。
当たり前にはなりますが、FXのトレードで損失を重ねれば資金が減ります。
生活資金とは別にFX用の資金を設けて、その範囲内でトレードをしたり、もし貯金をトレード資金に回すのであれば、最悪なくなってしまっても困らない範囲の金額で取引を行ってください。
【ステップ1】適正ロット数(取引量)を計算しよう
適正ロットとは、1回の取引あたりの適正な取引量(ロット数)を計算することです。
比較的メジャーな資金管理方法の一つで、多くのトレーダーが取引量の目安として活用しています。
ちなみに計算方法は、下記のとおりですが、アプリ(スマホ)を使った方が楽なので、そちらを使いましょう。
=資金×損切(%)×0.01÷損切pips×0.01×日本円換算×0.01
適正ロット計算アプリ
Lot計算
Seiya Hosokawa無料posted withアプリーチ
FX_最適ロット計算機~許容損失額を一定にするアプリ
tombstone無料posted withアプリーチ
FX Lot Size Calculator
BIT PARK Corporation¥980posted withアプリーチ
※無料版で機能は十分です。
※Andorid版については内容が近い物のご紹介になります。
※有料版のFxlot size Calulatorのメリットとしては、選択した通貨レートがリアルタイムで表示されるので、入力や計算の時短になります。
まずはじめに、適正ロットを計算する上で必要になる下記4つの数値の解説をさせて頂きます。
- 資金
- 損切(%)
- 損切(pips)
- 日本換算
資金とは?-適正ロット計算-
- 解説を見る
- 資金とは、トレードに使える総資金のことを指します。
FX会社の口座にトレードで使うことができる全ての資金を入金しているなら、口座残高=資金という事になります。
損切(%)とは?-適正ロット計算-
- 解説を見る
-
損切(%)とは、1トレードあたり資金の何%まで損失を出せるかを指します。
FXのトレードでは、損切の数値を決めておくことで、必要以上の損失を避けることができます。
損切の数値を状況に応じて調整するのも一つの方法ですが、上級者になっても損切というものは難しいものです。特に、損失を出している状況では「今はマイナスだけど今後プラスに転じるかも」という心理が働くので、余計に難しい。ビギナーの方は、2%ルールを参考にしてみましょう。
※2%ルール:投資苑2など様々な書籍で提唱されている資金管理方法の1つ。 1回の投資でリスクにさらす金額は、資金の2%にする。もちろんそれ以外の数値でも大丈夫です。
低く設定すればするほど、リスクは低くなりますが、利益(リワード)も少なくなります。
人によって、資金やリワードに対する考え方、投資手法が違うので、最終的には自分にあった数値を選びましょう。
※一応の目安だけ下記に載せておきます。
- 2%~5%:一般的
- 10~20%:ハイリスク・ハイリターン
- 20%超:ギャンブル領域
仮に損切が20%とした場合、かなり優秀なトレード手法(リスク資金比率20%、リスクリワード1.5:1、勝率65%)でやっと破綻しないくらいのレベル感になります。
※バルサラの破産確立に基づく計算。1%以下で適正数数値。補足として、損切(%)の数値を選んだ後は、連敗した時のことを想像してみてください。
具体的には、4~5連敗した時の損失額を計算して、メンタルに影響がなさそうなら大丈夫です。もし影響がありそうなら数値を見直しましょう。
ちなみに連敗する確率は、下記の通りです。
- 勝率60%/5連敗する確率は約1%
- 勝率70%/4連敗する確率は約0.8%
1%をどう考えるかは人によりますが、60%の勝率でもトレード100回中1回は5連敗すると考えると、想定する数字としては現実的ではないでしょうか。
損切(pips)とは?-適正ロット計算-
- 解説を見る
-
損切(pips)とは、トレードをするときの損切幅(pips)のことを指します。
数値は、大きすぎても小さてすぎても良くありません。
あくまで目安ですが、最初は自分のトレードスタイルによって数値を決めてしまいましょう。
スキャルピング:数分間単位で取引
デイトレード:数時間~1日単位で取引
スイングトレード:数日~2,3週間単位で取引
長期トレード:1か月以上の単位で取引- スキャルピング:5~10pips
- デイトレード:20~50pips
- スイングトレード:50~100pips
- 長期トレード:200pips
※FXのトレードに慣れてきたら、自分にあった数値に調整していきしょう。
日本換算とは?-適正ロット計算-
- 解説を見る
-
日本円換算とは、トレード時の為替レートを指します。
ドル円やクロス円(円を含む通貨ペア)の場合は100円にしても問題ありません。
ドル円・クロス円以外であれば、通貨ペア後半部分のクロス円レートをアプリ上の日本円換算に設定してください。
※EURGBPの場合、GBPJPYの現為替レート。GBPJPY=120円の場合は、120円を日本円換算として設定する
適正ロットを実際に計算してみよう
適正ロットの計算に必要な数値について理解した後は、実際に適正ロットを計算をしてみましょう。
適正ロットの計算方法は下記の通りです。
=資金×損切(%)×0.01÷損切pips×0.01×日本円換算×0.01
※アプリを利用すれば、下記画像のように数値の入力のみで計算の必要はありません。
ケース1
- 資金10万円
- 損切2%
- 損切20pips
- 日本円換算:100
適正ロットは1lotになります。
計算例)100,000×5×0.01÷20×0.01×100×0.01=1.0lot
ケース2
- 資金50万円
- 損切5%
- 損切50pips
- 日本円換算
適正ロットは、5lotになります。
計算例)500,000×5×0.01÷50×0.01×100×0.01=5.0lot
適正ロット補足説明
適正ロットの解説は定率ではなく、定額での考え方で記事を書いています。
資金と損切(%)を考える時、毎トレード資金を変更するのが定率。資金を一定とするのが定額。
実際のトレードでは、取引毎に資金の増減があるので、適正ロットはその都度変わります。
ベストなやり方は、取引毎に数値を変更して、適正ロットを計算し直す方法ですが、かなりの手間なので、資金は変わらないことにして適正ロットを決めてしまいましょう。
ただし資金に一定(2割程度)の変化があった場合は、数値の見直しが必要になります。
これで適正ロットの説明は終わりです。
補足的な内容になりますが、ロット数あたりの損益もイメージできるとなお良いので、参考までに下記もご覧ください。
ロット数あたりの損益目安
ロット数あたりの損益とは、「どのくらいの取引量で」「どのくらい為替レートが動くと」「どのくらいの損益になるか」ということです。
ビギナーの方はパッと思い浮かばい方が多いと思いますが、トレードを重ねれば慣れてきますので安心してください。
・国内FX会社(1lot=1万通貨計算)
取引量 | 1pips動くと? | 10pips動くと? | 100pips動くと? |
0.1lot | 10円 | 100円 | 1,000円 |
1lot | 100円 | 1,000円 | 1万円 |
10lot | 1,000円 | 1万円 | 10万円 |
100lot | 1万円 | 10万円 | 100万円 |
・海外FX会社(1lot=10万通貨計算)
取引量 | 1pips動くと? | 10pips動くと? | 100pips動くと? |
0.1lot | 100円 | 1,000円 | 1万円 |
1lot | 1,000円 | 1万円 | 10万円 |
10lot | 1万円 | 10万円 | 100万円 |
100lot | 10万円 | 100万円 | 1千万円 |
海外FXは国内FXと違い、各社の最大レバレッジにかなり差があり、同じ取引量でも必要な証拠金にかなり差が出てきます。
海外FX各社のレバレッジについて詳しく知りたい方は当サイト別記事「海外FX12社のレバレッジ比較と規制まとめ」をご覧ください。
【ステップ2】注文方法を工夫しよう
適正ロットの計算でも触れましたが、FXに慣れないうちは、損切幅を決めてトレードをしましょう。
ちなみにFXのトレードは、
- 新規注文(買いor売り)
- 決済注文
をすることによって取引完了となります。
このステップ2では、決済注文時に損切の幅を設定できる注文方法を説明します。
具体的には、下記4つの注文方法になります。
・逆指値注文(ストップ注文)
・IFD注文(イフダン)
・※OCO注文(オーシーオー)
・※IFO注文(アイエフオー)
※OCO注文とIFO注文は応用編ですので、まずは逆指値注文とIFD注文を使えるようになりましょう。
逆指値注文(ストップ注文)で損切をしよう
逆指値注文とは、不利な為替レートで新規注文or決済注文をすることです。
今回は、損切で利用できる決済注文の説明をします。
上記画像のとおり、逆指値注文は、新規注文をした後に、その注文に対して損切幅を設定できます。
設定した後に、損失が広がってしまっても、あらかじめ設定した損切幅で自動的に決済注文をしてくれます。
目を離しても、損失が必要以上に広がらないので、非常に使い勝手が良い注文方法です。
IFD注文(イフダン)で損切をしよう
IFD注文とは、新規注文をする時に、1つの注文(買いor売り)に1つの決済方法を指定(予約)できる注文方法です。
決済方法の内容は、損切と利確のどちらか片方を設定できますが、損切として利用できるIFD注文の説明をします。
上記画像のとおり、新規注文時にIFD注文を使うことによって、新規注文から損切までを指定したレートで自動的に行ってくれます。
あくまで指定したレートにならないと、新規注文は発動しません。その後の損切も同じく、指定した損切幅のレートまで損失が広がらないと発動しません。
逆指値(ストップ)注文とIFD注文の違いは、
- 新規注文「後」にするのが逆指値(ストップ)注文
- 新規注文時にするのがIFD注文
と覚えておくと良いでしょう。
OCO注文(オーシーオー)で損切をしよう※応用編
応用編になります。
OCO注文とは、2つの注文を同時にだせる注文方法です。2つの注文のどちらかが確定すると、もう片方の注文はキャンセルされます。
新規注文と決済注文のどちらでも利用できますが、決済注文時に損切としても利用できるOCO決済注文の説明をします。
上記画像からもわかるとおり、決済注文でOCO注文を利用すれば、損切と利確の両方をカバーすることができます。
イメージとしては、逆指値注文(ストップ注文)に利確の機能を足したものがOCO注文になります。
IFO注文(アイエフオー)で損切をしよう※応用編
応用編になります。
IFO注文とは、新規注文時に、1つの注文(買いor売り)に2つの決済方法(利確or損切)を指定(予約)できる注文方法です。
上記画像のとおり、新規注文時にIFO注文を利用すれば、設定した内容で新規注文から決済注文(損切or利確)までをすべて自動でやってくれます。
イメージとしては、OCO注文に、新規注文予約できる機能を足したものがIFO注文になります。
=OCO注文+新規注文予約機能
以上で4つの注文方法の説明を終わりますが、ビギナーの方は最低限、逆指値注文さえ使えれば問題ありません。
重要なのは、損切を事前に設定しておくことです。できればIFD注文まで使えるとトレードがより楽になります。
OCO注文とIFO注文はトレードに慣れてきたら使ってみましょう。
【ステップ3】ゼロカットサービスを利用する
このステップ3では、ゼロカットサービスの内容とメリットについて説明します。
ゼロカットサービスとは、相場が急変動した時などに口座残高以上の損失が出てしまっても、口座残高がマイナスにならないサービスです。
このゼロカットサービスは、海外のFX会社特有のものです。
国内のFX会社でゼロカットサービスを提供しているFX会社はありません。
- なぜ国内のFX会社はゼロカットサービスを提供していないのか?
- 金融商品取引法第三十九条で、トレーダーの損失をFX会社が補填することを禁止しているから
相場の急変動は、頻繁に起こるものではありませんが、年単位で見れば十分起こりえます。
一瞬で100pips以上のレート変動が起きると、逆指値注文を入れていても、その注文が通らず、更には※強制ロスカットラインも飛び越えて、想定外なレートで※約定してしまう現象が起きます。
- ※強制ロスカットとは?
- トレーダーの資金保護を目的とした、強制決済機能を強制ロスカットと言います。
FXはレバレッジを効かせることによって、元本の数倍の通貨を売買することができます。
ただし損失が出た場合、証拠金(口座残高)が全てなくなったり、証拠金以上に損失が出ないようにするため、※証拠金維持率というものがFX会社各社(100%~20%)に設定されています。
この証拠金維持率を割ってしまうと強制ロスカットとなり、注文したポジションが全て強制決済されてしまいます。
※証拠金維持率は、ポジションを持っていれば取引画面で常時確認できます(リアルタイム更新)。損失が出れば出るほど、証拠金維持率が下がっていきます。
※証拠金維持率の詳しい内容は当サイト別記事「FXの証拠金維持率とは?」をご覧ください。
- ※約定とは?
- 注文した内容が成立すること
想定外なレートで約定してしまう理由は、FX会社の処理能力や、レート飛びなど様々な原因がありますが、口座資金を超える損失が出てしまえば、トレーダーの負債になります。
理不尽化に思われるかもしれませんが、もちろん支払い義務が生じます。
そのような緊急事態からトレーダーを守るのが、ゼロカットサービスというわけです。
※海外FXのゼロカットサービスについて詳しく知りたい方は当サイト別記事「海外FXのゼロカットとは?各社ルールも要チェック」内で解説していますのでご覧ください。
ゼロカットサービス補足説明
ゼロカットサービスを使う場合は、選択肢が海外FXのみになるので「海外FXはそもそも安全なのか?」という疑問も出てくると思います。
結論としては、ごく一部に限り悪質な業者もありますが、それ以外の優良な業者は堅実に営業を行っています。
当サイトに掲載している海外FX業者は、過去の事故履歴(不当な出金拒否や不当トラブル)や、金融ライセンス、資金保全、運営歴、外部サイト評価などを調査をした上で、安全な業者のみの情報を掲載していますので、その点は安心して頂きたいところではありますが、トレーダー個人がここまで調査するのは現実的ではありません。
もしご自身で海外FXの安全性を見極めたい場合や、手っ取り早くより安全な海外FX会社を知りたい場合は、当サイト別記事「海外FXは安全?セルフ見極めチェックポイント5選|+12社信用面ランキング」をご覧ください。
以上で、FXで借金をしない方法3ステップの説明は終了です。
実践して頂ければ、FXでの借金リスクを0にすることができますので、安心してトレードをしてください。
3ステップは借金をしないための対策でしたが、
次の項目からは、FXで借金を負ってしまう原因(相場状況・心理的)について見ていきます。
相場の急変動によるリスク
ゼロカットサービスで触れた相場の急変動の原因を解説をします。
相場の急変動は主に下記の4つのタイミングで起こります。
- フラッシュショック
- 窓開け
- 経済指標発表
- 流動性が低い時
フラッシュショック|相場の急変動リスク
フラッシュショックとは、為替レートが瞬間的に数百pips変動することを指します。
フラッシュショックが起こった時、ポジションを持っていて、逆行してしまった場合、トレーダーは大きな損失を被ることになります。
フラッシュショックが起こる原因は、様々なことが考えれますが、予想することは極めて難しいです。
皮肉なことに、
事後に「これが原因です」と経済評論家やアナリストたちが解説をし始めます。
スイスフランショック
2015年1月15日におきたEURCHF(ユーロ/スイスフラン)の大暴落。
一瞬で1.20フランから0.85フランまで通貨価値40%超の大暴落が起こりました。
考えらる原因:
スイス銀行が設定したEURCHF1.20の下限が、2015年1月15日に撤廃されたことが発端。
(スイス銀行は、「EURCHFの為替レートが1.20以下にならないように、為替レートに介入します」と言っていたのに、それを急に撤回してしまった。)
トルコリラショック
・2018年8月10日トルコリラ円の大暴落
5分強の間に19円付近から17.5円付近まで通貨価値8%の大暴落が起こった。
・2019年8月26日トルコリラ円の大暴落
数分の間に18.1円から16.9円付近まで通貨価値7%の大暴落が起こった。
考えられる原因:
アメリカとトルコの関係悪化や大統領の発言などが発端とされている。
アップルショック
2019年1月3日早朝におきたUSDJPY(ドル/円)の大暴落。
約5分間で約400pipsの大暴落が起こった。
考えられる原因:米アップルの業績下方修正が発端とされている。
ブレグジットショック
2016年10月7日におきたGBPUSD(ポンド/ドル)の大暴落。
数十秒で1.26ドルから1.14ドル付近まで通貨価値で9%の大暴落が起こった。
考えられる原因:
イギリスのEU離脱問題、通称Brexit(ブレグジット)の国際問題や、AIによる大量売りなどが発端とされている。
ドル円フラッシュクラッシュ
2015年8月24日におきたUSDJPY(ドル/円)の大暴落。
ドル円が約2分間で119円付近から116.10付近まで300pips弱の暴落が起こった。
考えられる原因:世界の同時株安が発端とされている。
フラッシュショック対策
フラッシュショックは、トレーダーにとって青天の霹靂のようなもので、もし損失を被ってしまった場合は運が悪いと片づけられるほかないかもしれません。
対策としては、
- トルコリラなどの高金利通貨は避ける。
- 逆指値注文を入れておく。
- 海外要人、有名企業の発言には注意を向けておく。
- ゼロカットサービスがあるFX会社を使って最悪の状況を回避する。
窓開けリスク
窓開けとは、金曜日の最終為替レート(終値)と土日開け月曜日の為替レート(始値)に差ができることを指します。
FXの取引は平日のみで、土日はお休みです。
ただし、土日でも為替レートは動いているので、金曜日の終値と月曜日の始値に差ができてしまいます。
特に、土日に何かしらの経済に影響を与えるニュースがあったり、要人の発言などがあると、 窓開けが大きくなる傾向があります。
上記画像からもわかる通り、金曜終値と月曜始値の空白が窓開けです。
もし、金曜日にポジションを持ったまま、月曜の早朝を迎えた場合、ポジションと逆方向の窓開けがあれば、その分が損失になります。
窓開けリスク補足説明
逆指値の損切レートより、月曜始値のレートが悪化していた場合、月曜始値のレートで損切決済されます。
例)110円で通貨を買い、105円に逆指値注文を入れたまま週を跨いだ。そして週明け月曜の始値は100円だった。結果100円で損切されてしまった。
月曜始値が強制ロスカットラインを下回っていたら、即強制ロスカットになります。
月曜始値が強制ロスカットラインを下回り、かつ口座残高以上の損失がでれば、借金(負債)になります。
ただし、ゼロカットサービスがある場合は口座残高が0になる。
窓開け対策
- ポジションを週末から持ち越さない。
- ポジションを週末から持ち越す場合は、余裕を持ったロット数に調整する。
- ポジションを持ち越す場合は、ゼロカットの口座でトレードする。
経済指標発表時のリスク
経済指標発表とは、雇用統計や政策金利、四半期GDPなど、国にとって重要な指標が発表されることを指します。
経済指標には様々な種類があり、国によって重要性は異なりますが、特に※重要な経済指標発表時は、為替レートの変動が大きくなるので注意が必要です。
※米国雇用統計、FOMC政策金利発表、日銀短観、ECB政策金利など
経済指標発表は、ファンダメンタル分析で特に重要なもので、市場(為替相場)に与える影響が非常に大きく、かつ発表されるタイミングが決まっているので、発表時は世界中のトレーダーが一斉に注文を入れます。つまり値動きが激しくなります。
ちなみに経済指標発表のタイミングは、経済指標カレンダーで確認することができます。
FX会社のサイトや、FXの情報発信系のサイトなどで、経済指標カレンダーを公開していますが、その中でも見やすく使い勝手が良いのがYAHOO!ファイナンス経済指標カレンダーです。
参考までに、下記画像は米雇用統計発表時の値動き(2021年1月8日)
経済指標発表対策
経済指標カレンダーを見て、重要な発表の時期を把握することが基本です。
そして、下記のような対策をしておきましょう。
- 発表前後はトレードを控える。
- 発表前は持っているポジションを決済する。
- 発表時にトレードをしたいのであれば、余裕をもったロット数でトレードする。
流動性のリスク
流動性とは、市場参加者の量のことです。
- 「流動性が高い」=市場参加の数が多い
- 「流動性が低い」=市場参加者の数が少ない
この流動性は、FXの取引にリスクをもたらす場合があるので、下記の3点には注意が必要です。
- 流動性が低い通貨(マイナー通貨)
- 流動性が低い時間帯
- 流動性が高過ぎ+注文が偏るタイミング
流動性が為替レートに与える影響について
基本的に、通貨は需要(買いたい)と供給(売りたい)があり、そのバランスで成り立ちます。
流動性が高い通貨と低い通貨
流動性が高い通貨(メジャー通貨)は、その通貨を取引している人がたくさんいます。
取引する人がたくさんいるという事は、需要と供給のバランスが保たれやすくなります。
ただし、為替レートの変動が起きにくい、という訳ではありません。
変動はしますが、急激な変動が起こりにくくなります(値動きが安定している)。
流動性が高い通貨(メジャー通貨)は、低い通貨と比べて、安定したレートで取引ができます。
流動性が低い通貨(マイナー通貨)というのは、その通貨を取引している人が少ないことを指します。
取引している人が少ないと、需要と供給のバランスがちょっとしたことで崩れやすく、為替レートの急激な変動が起きやすくなるので、取引にはリスクが生じます。
- 流動性が高い通貨(メジャー通貨)
米ドル(USD)、円(JPY)、ユーロ(EUR)、オーストラリアドル(AUD)、ポンド(GBP)など - 流動性が低い通貨(マイナー通貨)
トルコリラ(TRY)、南アフリカランド(ZAR)など
高金利マイナー通貨補足説明
流動性が低い通貨(マイナー通貨)でも、金利が高い通貨ならスワップポイントの面でメリットがあります。特にトルコリラは高金利通貨として人気があります。
- スワップポイントとは?
- 取引する通貨間の金利差益をポイント化した数値。
ただし、スワップポイントはノーリスクで得られるわけでなく、その裏側には為替レートの変動リスクがあることを忘れてはいけません。
スワップポイントで稼いでも、為替レートの変動でそれ以上の損失を被ってしまっても本末転倒になってしまいます。
流動性が低い時間帯
流動性が低い時間帯というのは、取引する人が少ない時間帯のことを指します。
流動性が低い時間帯は、需要(買いたい)と供給(売りたい)のバランスが崩れやすいので、ちょっとしたことで為替レートの急激な変動が起きやすく、取引にはリスクが生じます。
※東京、ニューヨーク、ロンドン以外にもFX市場はありますが、圧倒的に三大市場の方が取引量が多いので、図から省いています。
※ニューヨーク市場は朝6時までですが、ロンドン市場が閉まるのがAM2時。以降は取引量が徐々に下がっていきます。
上記画像は、為替の三大市場である、東京・ニューヨーク・ロンドンの取引時間帯です。
- 流動性が低い時間帯
日本時間AM4時~AM8時
流動性が低い時間帯|補足説明
流動性が低い時間帯だと、為替レートの急激な変動が起きやすいとお話ししましたが、そもそも取引量が少ないので、平時のレート変動は小さくなります。
トレードの旨味も少なく、スプレッドが広がる傾向もあるので、取引するメリットは薄くなります。
ただし、ちょっとしたことで、需要と供給のバランスが崩れやすいのも事実で、一度バランスが崩れれば、レートが一方に急激に動きます。
もちろんそういった兆候を狙って、トレードをするというのも一つの手ではありますが、ビギナーの方にはあまりおすすめしません。
流動性が高過ぎ+注文が偏るタイミング
流動性が高過ぎかつ、注文(買いor売り)が偏るタイミングは取引のリスクが高くなります。
記事内で説明した、経済指標発表などがこのタイミングになります。
リスクはありますが、リターンも見込めるタイミングなので、世界中のトレーダーが為替相場に殺到します。
結果として需要と供給のバランスが崩れやすくなり、値動きが急激になります。
流動性リスクに対する対策
- 流動性が低い通貨はトレードを避ける。
- 流動性が低いAM4時~8時までの時間帯は取引を避ける。
- 流動性が高すぎるタイミング(経済指標発表)は避ける。
資金管理のリスク
間違った資金管理をすれば、どんなに優秀なトレード手法を持っていても、資金を失い破産してしまうリスクがあります。
一見地味に見えがちな資金管理ですが、FXで効率的に資金を増やすためには必ず勉強しなければいけないジャンルです。
今回は、資金を守ることに目を向けた資金管理法の一つ、バルサラの破産確立について説明します。
バルサラの破産確立
バルサラの破産確立は、あなたのトレード手法(トレード成績)から、将来的に※破産してしまう確率を計算することができます。
※破産の意味は、資金が0になってしまうことを指します。
上記画像は、バルサラの破産確立を計算した表です。
色のついている数字が破産確立になります。
計算方法は複雑なので便宜上省かせて頂きます。
基本的には、ブラウザ上の計算機か、エクセル、スマホアプリなどを使って数値を出します。
破産確率
RYUICHIROU SHIMONO無料posted withアプリーチ
上記のようなツールを含め、破産確立を求めるためには必要な数値が3つあります。
- リスク資金比率
1回のトレードでリスクに晒す資金は、自己資金の何%か
(予定している損切はいくらで、それは自己資金の何%か) - ペイオフレシオ
勝ちトレードの平均額と負けトレードの平均額の割合。
例)勝ちトレードの平均額は1.5万円。負けトレードの平均額が1万円なら、ペイオフレシオは1.5÷1で1.5となる。 - 勝率
トレードの勝つ確率。
100回トレードして、60回勝つ場合は60%。例)60÷100=0.6(60%)
上記3つの数値を入力することによって、あなたのトレード手法が将来的に破産する確率を導き出せます。
※破産確立の目安は、1%以下が安全圏、5%以上だとトレード手法見直し必須
バルサラの破産確立注意点
あくまで確率ですので、目安として活用してください。
破産確立の精度を高めるためには、ある程度の試行回数が必要になります。
ただし、試行回数が少なくても概算はできます。トレード成績の変化につれて、数値を変えていきましょう。
以上がバルサラの破産確立の説明でした。。
借金や大きな損失を出さないために、ぜひ活用してみてください。
FXとメンタルの関係
裁量トレードをする場合は、メンタルが非常に重要です。
- 裁量トレードとは?
- FXの取引は、裁量トレードとシステムトレードに分けることができます。
裁量トレードとは自分の判断でトレードをすることで、システムトレードとは、システムに事前に設定した内容で、自動的にトレードを繰り返すことを指します。
特に金銭がかかっているFXだと、冷静さを欠きやすいのも事実で、大きな損失を出してしまい、挙句に借金…のようなパターンもありえます。
FXとメンタルの関係性について、下記の内容について説明します。
- FXとプロスペクト理論(行動経済学)
- FXのメンタルヘルス|ポチポチ病
- FXのメンタルヘルス|ギャンブル依存症
FXとプロスペクト理論(行動経済学)
行動経済学では、下記のことが語られています。
「負ける痛みと勝つ喜びを比べた場合、負ける痛みの方が2倍以上強い」
参考:経済学者の筒井義郎氏らによる著書行動経済学入門内説明「人は損失を出している状況では、よりリスクを取りやすい傾向がある」
参考:行動経済学(プロスペクト理論)
下記の2通りの行動は、行動経済学の実験結果です。
- 利益が得られる状況では、損失を回避する
- 損失が出ている状況では、よりリスクを取って損失を挽回しようとする。
以上のことからわかることは、人は損失をより嫌う傾向にあります。
なぜ損失をより嫌うのかは、負ける(損失を出す)方が心に負担がかかるからです。
FXに置き換えると、
- 利益が出ている状況では、これ以上利益を減らしたくないので、はやく利確して利益を確保したくなる。
- 損失が出ている状況では、よりリスクをとって損失を挽回したくなる。
以上のことが言えます。
※あくまで傾向があるあるだけで、すべての人に当てはまるわけはありません。
心当たりがある人は、人の心理はそういうものだと理解することによって、客観的にトレードをすることができるようになり、メンタルが安定します。
その結果、必要以上のリスクをとったり、資金を破綻させるようなトレードを回避することができます。
FXのメンタルヘルス|ポチポチ病
FXのポチポチ病とは、
- 根拠が薄くても常にポジションを持っていたい、
- 常に売り買いして為替相場に関わっていたい
- 仕事をしていても、相場が気になり、仕事をさぼって、為替相場を見てトレードをし出す。
このような精神状態になることをポチポチ病と呼びます。
ポチポチ病の所以は、FXの取引画面で常に注文ボタンをポチポチしていることからポチポチ病と名づけられました。
ポチポチ病は、一種のこころの病気なので、そこに至るまでの経緯は様々です。
一概に原因はこれとは言えませんが、対策はあります。
ポチポチ病の対策と予防
- トレード日誌をつける
トレードの日誌を書くことによって、自分のトレード内容を客観的に見つめなおせる。
- 一度、トレードから身を離す
ポチポチ病になっている精神状態は健全ではありません。物理的にトレードができない環境に身を置いて、精神面をリフレッシュする必要があります。FXの口座を解約したり、スマホに入っている取引アプリを消去して、FXから距離をとることが必要です。
- トレードをする時間帯は決めておく。
トレードする時間帯を決めておくことは、ポチポチ病予防の一環になりますし、※トレード成績の安定にもつながります。
※時間帯によって相場は一定の特徴が出やすい。時間帯を限定した取引をすることによって新たな気づきがあったり、特徴をつかんだ手法を作ることができれば、トレード成績の向上につながる。
- FXに使える資金を決める。
月/週/日単位で使える金額を決めて、その範囲内でのみトレードをすれば、資金に対する考え方も変わり、安易な取引ができなくなります。
- メンタルヘルスの専門家や医療機関などに相談する
一番有効なのが専門家に相談することです。
「もしかしたら自分はポチポチ病かも…」と心あたりがある場合は、下記専門機関などに相談しましょう。
非営利団体:ギャンブル依存症予防回復センター
FXのメンタルヘルス|ギャンブル依存症
ポチポチ病と近い部分もありますが、ギャンブル依存症とは、ギャンブルという行為に熱中し、必要以上にのめりこんでしまう事を指します。
FXをギャンブル的な内容で取引して、大勝ちや大負けを繰り返すうちに、のめりこむようになってしまうのが、FXにおけるギャンブル依存症のパターンではないでしょうか。
そもそもFXは、投資(投機)の一手段なので、ギャンブルをするものではありません。
しかし、FXは取引量を自分で決められるので、無茶(ギャンブル的)な取引ができてしまうのも事実です。
ギャンブル依存症の対策と予防
- ギャンブル的なトレードをしない。
一度に資金をたくさん(20%以上)溶かすようなトレードをしない。
- FXで借金をしない方法3ステップで紹介した適正ロットを守る。
- メンタルヘルスの専門家や医療機関などに相談する
「自分はギャンブル依存症かも」という気づきがあったら、まずは専門機関に相談するのがベストです。
非営利団体:ギャンブル依存症予防回復センター
FXで借金を負ってしまった場合の債務整理について
残念ながら、FXで借金を負ってしまう人もいます。
返済が物理的に難しく、身動きがとれなくなってしまった場合の一般的な対策について説明します。
※具体的な内容を知りたい場合は専門家(弁護士や司法書士)に相談しましょう。
借金の債務整理の方法は、主に下記の4通りあります。
- 個人再生
- 任意整理
- 特定調停
- 自己破産
個人再生について
個人再生とは、個人の借金の負担を減らして、生活再建の手助けをする手続きです。
民事再生法第十三章の手続きで、要約すると下記の通りです。
継続した収入のある人が5,000万円を超えない借金を負ってしまった場合、住宅などの不動産を保持したまま最大で借金を※最大1/10まで減額する手続きができる。
また、減額された借金は、原則3年(最大5年)かけて返済しなければならない。※借金総額によって、減額可能な幅が異なる
- 借金総額100万円未満の人は借金総額
- 借金総額100万以上500万円未満の人100万円
- 借金総額500万円以上1,500万円未満の人は1/5
- 借金総額1,500万円以上3,000万円未満の人は300万円
- 借金総額3,000万円以上5,000万円未満の人は1/10。
参考:民事再生法第十三章
個人再生メリット
- 借金を減額できる。
- マイホームや財産を残せる。※ローンの支払いは残る
- 取り立てに悩まなくなる。
個人再生デメリット
- 信用情報機関に登録される(約5~10年)。
いわゆるブラックリスト。クレジットカードの作成やローンが組めなくなる。 - 官報に名前が載る。
- 官報とは?
- 内閣が発行する告知機関紙。紙とインターネットで告知される。
FXの借金で個人再生を利用できるか?
法的解釈なので明確な言及は避けますが、複数の法律専門家の見解や実績をまとめてみたのでご覧ください。
・弁護士法人泉総合法律事務所
実績|個人再生でFXの借金を減額した事例あり
・大津法律事務所
実績|個人再生でFXの借金を減額した事例あり
・司法書士法人黒川事務所
見解|FXが理由の借金でも、個人再生手続きは利用可能。
・ジン法律事務所弁護士法人
見解・実績|FXが理由の借金でも個人再生は使える。取り扱い事例多数。
個人再生注意点
注意して頂きたいのが、個人再生は借金を減額する法的手続きですが、その決定判断は裁判所が行うものなので、必ず借金問題を解説できるわけではありません。
もし、自分で解決できないような借金問題を抱えている場合、必ず専門家に相談をしましょう。
任意整理について
任意整理とは、裁判所を通さず、弁護士等を使って、借入先の金融機関と返済(利息や返済方法)について交渉することを指します。
この任意整理を使っている人は年間100万人以上いると言われています。
任意整理メリット
- 借金の利息免除や、返済期限/額の緩和。
- 引き直し計算(過払い金調査)により、借金元本の減額の可能性あり。
- マイホームや車などの財産は保護できる。
- 取り立てに悩まなくなる。
- 他の債務整理と比較して、裁判所を通さない分、利用しやすい。
- 裁判を挟まないので、任意整理決定までのスパンが短い。
- 専門家に対する費用が比較的安い。
任意整理デメリット
- 信用情報機関に登録される(約5~10年)。
いわゆるブラックリスト。クレジットカードの作成やローンが組めなくなる。
FXの借金で任意整理を利用できるか?
FXが理由で借金を負ってしまった場合、任意整理を利用できるかについては、交渉次第です。
任意整理を利用したい場合は、ノウハウがある専門家に交渉してもらうのが最善でしょう。
複数の法律専門家の見解や実績をまとめてみましたのでご覧ください。
・司法書士法人黒川事務所
見解|借金の原因はあまり問題にならない。返済実績により和解交渉が難しい場合がある。
・司法書士法人第一事務所札幌債務整理相談センター
実績|FXによる借金任意整理実績あり。
見解|FXによる借金で、金融機関1件あたりの借入額が140万円を超えていなければ力になれる。
参考:司法書士法人第一事務所札幌債務整理相談センター|家計を助けるつもりで始めたFXで多額の負債!!家庭内不和、離婚危機を乗り切った方法とは?!
・大津法律相談所
見解|借金総額が多額で5年以内に返済できる見込みがない場合には、任意整理で債務整理をするのが困難です。月々の返済金を確保できるか焦点になる。
任意整理注意点
任意整理は、裁判所を挟まないので、借入先の金融機関が交渉のテーブルにつかないケースがあります。
そして、任意整理は誰でも利用できるわけではなく、必要最低条件として、継続した収入があり、返済の意思がある人に限られます。
利息免除などのメリットをあげましたが、あくまで金融機関との交渉次第です。
法律の専門家は、交渉のノウハウがあるので、任意整理を利用したい場合は、必ず相談しましょう。
特定調停について
特定調停とは、簡易裁判所を通して、借入先の金融機関と返済(利息や返済方法)について交渉することを指します。
特定調停と任意整理の内容は似ていますが、大きく違う点は、裁判所を挟むか挟まないかです。
また、他の債務整理と比べて、法的手続きが簡単です。
書類などを一から用意することは大変ですが、自分で手続きすることも可能です。
※特定調停では調停員が仲裁に入ってくれる。
特定調停メリット
- 費用が安い。
(借入金融機関1社あたり500円。専門家に依頼した場合は+依頼料) - 借金の利息免除や、返済期限/額の緩和。
- マイホームや車などの財産は保護できる。
- 取り立てに悩まなくなる。
特定調停デメリット
- 信用情報機関に登録される(約5~10年)。
いわゆるブラックリスト。クレカとかローンが組めなくなる。 - 引き直し計算(過払い金調査)込みの調停にするのは難しい。
FXの借金で特定調停を利用できるか?
特定調停を利用できるかについては、特定調停の申し立てはできます。
そこから先は、借入先の金融機関との交渉なので、交渉能力や個々の状況により、調停が成立するかしないかに分かれます。
特定調停注意点
特定調停は、調停が成立すれば、それに基づいた内容で借金の減額が可能ですが、もちろん不成立になる場合もあります。
また、他の債務整理と比べて手続きが簡単とはいえ、書類などを一から自分で準備しなければならないので、それなりの手間がかかります。
※弁護士に依頼すれば、その必要はないが、別途依頼費用が必要
特定調停を行う場合は、裁判所に実際に足を運ばなければなりません。複数の借入先がある場合は、何回も通わなければならないケースがあるので、それも手間になります。
※弁護士に依頼すれば、その必要はないが、別途依頼費用が必要
自己破産について
自己破産とは破産法第一条の手続きで、要約すると、裁判所が借金を免除してくれる(借金を0にする)ことを指します。
自己破産が裁判所に認められれば、借金が帳消しなります。
他の債務整理と比べて、借金の返済自体が必要なくなるので、非常に効力の強い債務整理方法です。
ただしデメリットも大きく、下記のような処分や制限を受けます。
- 信用情報機関に登録される(約10年)。
いわゆるブラックリスト。クレジットカードの作成やローンが組めなくなる。 - 一定の財産を処分しなければならない(生活必需品等は除く)。
- 官報に載る。
- 資格制限になる。
- 資格制限とは?
- 免責が確定するまでの約半年間、
・一定の資格を/失う,使えなくなる,取得できなくなる。
・一定の職業に従事できなくなる。
例)弁護士、司法書士、宅地建物取引主任者、警備員、銀行の役員、会社の役員、旅行業務取扱管理者…etc
FXの借金で自己破産できるか?
FXが理由の借金だった場合、自己破産を利用できるかについては、法的解釈なので明確な言及は避けますが、複数の法律専門家の見解や実績をまとめてみましたので、ご覧ください。
・弁護士法人東京新宿法律事務所
見解|FXによる借金は免責不許可事由に該当するが、裁量免責制度を利用して、真摯に手続きに協力、きちんと反省をしていることを示せば、ほとんどのケースで裁量免責が認められています。
・弁護士法人ネクスパート法律事務所
見解|FXで借金をしてしまった場合にも、自己破産ができる(免責許可決定が出る)ケースがあります。FXで借金を作ったから自己破産ができないとあきらめていた方も、自己破産できる可能性があるかもしれません。
・弁護士法人ASK
見解|一度返済不能な借金を作ってしまったとしても、破産管財人の破産処理に協力し、生活環境の改善に努力をすれば、通常は免責許可決定を受けることはできるのです。
- 免責不許可事由とは?
- 破産法により、免責に値しないとされること。
(破産を許可できない法律上の理由がある)
- 裁量免責とは?
- 免責不許可事由があっても、裁判官の裁量で免責を許可すること。
(破産を許可できない法律上の理由があっても、裁判官自身の判断で破産を許す)
- 破産管財人とは?
- 裁判所が選任する破産手続きを進める人。
自己破産注意点
破産手続きは、裁判所を介します。
自己破産が認められるかは、裁判官の判断や個別の状況によって左右します。
自己破産手続きを検討している方は、必ず法律の専門家に判断を仰いでください。
債務整理比較まとめ
任意整理 | 特定調停 | 個人再生 | 自己破産 | |
免除内容 | ・利息 ・返済期限緩和 ・返済額緩和 |
・利息 ・返済期限緩和 ・返済額緩和 |
・借金減額 | ・借金支払い全額免除 |
費用目安 | 借入金融機関 1社あたり 5~10万円 |
借入金融機関 1社あたり 500円 |
40~80万円 | 30~100万円 |
手続き期間 | 3~6カ月 | 2~4カ月 | 6~12カ月 | 6~12カ月 |
信用情報 | 5~10年 | 5~10年 | 5~10年 | 10年 |
官報 | 載らない | 載らない | 載る | 載る |
資格制限 | なし | なし | なし | あり |
財産処分 | なし | なし | なし | あり |
手間 | かからない | かかる | かからない | かからない |
※特定調停以外は法律専門家に依頼する前提の内容です。
※免除内容:可能性がある内容を記載しています。
※費用目安:裁判費用+専門家依頼用(依頼料/成果報酬)。案件内容や専門家依頼費用は金額に大きく上下があります。あくまで目安としてお考え下さい。
※手続き期間:案件内容によって多少上下があります。あくまで目安としてお考え下さい。
※手間:特定調停以外は弁護士等に依頼する前提の内容です。手間がかからない旨の記載でも、打ち合わせ等にかかる時間は必要です。
借金は、知人や友人、家族などに相談しづらく、どうしても自分で抱えがちになります。そうなると冷静な判断ができなり、精神状態も悪くなり、仕事が手につかなくなる悪循環に陥ってしまいます。
債務整理をするような状況にならないのがベストですが、FXで借金を作ってしまい、返済できない状況になってしまったら、必ず専門家に相談しましょう。
FXで大損を出してしまう状況の体験談まとめ
YouTube上にあるFXの大損害談です。
他人の不幸は密の味で、いわゆるメシウマコンテンツになります。
ただ、このような動画は楽しむだけでなく、立場を自分に置き換えて想像するだけでも、今後のトレードに活かすことが出来るので参考にしてみて下さい。
GFF3億円ロスカット事件
GFF(グフフ)さんは、ニコ生等で配信を行っていたFXのトレーダーです。
他のトレーダーと一線を画すのが、派手なトレード実績です。
2010年5月頃からFXの運用を10万円からスタートして、わずか2カ月ほどで4億円(含み益最高到達点は6億円)まで資金を増やしました。
ただそこで終わらないのがGFFさんで、4億から衝撃の3億円ロスカット事件がおこります。
そこから何かの歯車が狂ってしまったのか、最終的には30万円まで資金を減らしてしまいます。
ちなみにGFF(グフフ)の由来は笑い方です。
動画は時間的に長めなので、見所と簡単な内容だけ説明します。
- 0:00:40|動画の冒頭で、現在持っているポジション(含み損)は強制ロスカットまで粘る意思を示しています。
- 0:41:00|その後、有効比率80%のライン付近まで資金が目減りしてしまいます。
- 0:41:30|GFFさんの笑い声
- 0:42:00|ついに有効比率80%まで達して強制ロスカット…とはなりませんでした。GFFさんは、強制ロスカットが有効比率80%と勘違いしていて、FX会社のHPで確認したところ、実は60%だった。
その後は、強制ロスカットの内容を再度調べたり、色々話しているうちに、70%を切り、最終的には60%のラインで「マイナス3億円強制ロスカット」となってしまいます。
オレ的ゲーム速報JIN FX投資部
有名YouTuberのオレ的ゲーム速報JINさん。
メシウマ系の内容で有名な人気Youtuberです。
その負けっぷりの凄さから、逆神(ぎゃくしん)と呼ばれたりしています。
(オレ的ゲーム速報JINさんの持っているポジションと逆をとれば儲けられるから)
全一(ゼンイツ)
ニコ生等で配信を行っているFXトレーダーです。
特徴としては、メシウマ系ジャンルに入ります。
配信を見ている視聴者は、みんな揃って全一さんの負けを願っている面白い構図になります。
小野ですFXトレーダー
配信も行っているFXトレーダーです。
上記にあげた3人とは認知度で劣りますが、興味深いトレードがYouTubeにありましたので、見て頂ければと思います。
いくつかの動画をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
相場が自分の意図した方向と逆に行ってしまうのは当たり前のことで、どんなに優秀な手法でも毎回100%勝つことはできません。
動画は極端な例ですが、大きく損失を出さないためには、逆指値注文などを利用して適切に損切ができるように心がけましょう。
まとめ
以上で記事は終了です。
本記事の冒頭で説明した、借金をしない方法3ステップの
- 適正ロットを決める
- 注文方法を工夫する
- ゼロカットサービスを使う
を守っていただければ、FXで借金を作ってしまうことはありませんので、安心してFXのトレードにのぞんで下さい。